【冬キャンプ】コスパ最強の薪ストーブならホンマの時計型ストーブ一択
キャンプのメインシーズンは断然「冬!」のキャンプWEBライターちさと( @chisato_camp)です。
冬キャンプの必需品の1つといえばストーブですが、薪ストーブキャンプデビューしたい!と思っていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。
そんな方にぜひおすすめしたいのが、新潟県にあるストーブ製造・販売会社のホンマ製作所が販売している「時計型薪ストーブ」です。
海外メーカーのストーブのようなスタイリッシュさはありませんが、圧倒的なコスパを誇るホンマの薪ストーブ。
この記事ではホンマ製作所のステンレス薪ストーブについて、2014年から使い続けている感想(レビュー)を中心に、特徴やメリット・デメリット、どんな人におすすめなのかを詳しく解説します。
ホンマの時計型薪ストーブの特徴
冬キャンプにおすすめしたい、ホンマ製作所の時計型薪ストーブ。
人気の薪ストーブは鉄製で重いものが多いのですが、ホンマの薪ストーブは軽量なのが特徴です。
本体が大きいのは見方によってはデメリットにもなりますが、薪をくべても空間が多いことで空気の通りがよいので燃焼の手助けになります。
また、薪の投入口が大きく本体の長さもあるので、太くて長い広葉樹が入れらるのも魅力。
太くて長い広葉樹を2本入れるだけでかなり長持ちするので、薪の節約にもなりますよ
ホンマのステンレス時計型薪ストーブの基本情報
時計型薪ストーブは鉄板(ブリキ)製とステンレス製がありますが、おすすめは「ステンレス製」です。
ステンレス時計型薪ストーブのスペックは以下のとおり。
製品名: | ホンマ製作所「ステンレス 時計1型薪ストーブセット ASS-60」 |
---|---|
本体サイズ | W400xD600xH345(煙突含:1300)mm |
材質 | ステンレス(SUS430) |
重量 | 6.6kg |
煙突位置 | 背面 |
煙突径 | φ106mm |
最大薪長さ | 500mm |
最大熱出力 | 4.2kW(MAX) |
暖房面積 | 10~15坪 |
付属品 | エビ曲90°1個, 半直2本, 専用トップ1個(非売品), 二つ割 1個 |
生産国 | 日本 |
創業49年の老舗、ホンマ製作所の信頼性
ホンマ製作所は昭和8年に個人企業として創業、1974年に会社設立された、新潟県新潟市の老舗薪ストーブメーカーです。
商品の研究・開発から製造・販売まで一貫して行っているため、リーズナブルな価格を実現しています。
鋳物のストーブが主力商品ですが、軽くて持ち運びに便利な鉄板薪ストーブも多く取り扱っていて、そのメインとなるのが今回ご紹介する「時計型ストーブ」です。
日本海に面した新潟の冬の気候は厳しく、山沿いは日本有数の豪雪地帯。その環境化で暖かく快適に過ごせるよう、ホンマ製作所さんは長年にわたって地域社会のために薪ストーブについて徹底的に研究して、カーボンニュートラルの実現やSDGsの取り組みに尽力しています。
ホンマの時計型薪ストーブ4つの特徴
時計型薪ストーブは、その名の通り「振り子時計」に形が似ている薪ストーブで、地方によっては「だるまストーブ」とも言われます。
それでは、1つずつ解説していきます。
軽い
薄い鉄板またはステンレスでできているホンマの時計型薪ストーブは、購入の比較検討をされる他社製のストーブと比べて軽いのが特徴です。
人気のフロンティアストーブが16.5kg、Gストーブが9.3kg、オージーピッグが18.63kgなので、ホンマの時計型薪ストーブの4.6kg~6.7kgというのはかなり軽量に作られていると言えます。
軽いと車の積み下ろしや設置もスムーズですし、車の燃費にも貢献してくれますよね。
安い
ホンマの時計型ストーブにおける最大の特徴といえば、その安さではないでしょうか。
先ほど重量で比較したフロンティアストーブやGストーブ、オージーピッグはどれも定価5万円前後の高価なストーブです。
ですが、ホンマの時計型ストーブの定価は税込6,910円~25,100円(本体のみ)という超良心価格!
目をうたがうほど安いよね
煙突などのオプションパーツもお手頃価格なので、初めての薪ストーブに最適なお値段設定です。
長くて太い広葉樹が入る
キャンプ場で売られている薪のほとんどはバーベキュー用なので、細い針葉樹が多く薪ストーブには向きません。
薪ストーブに使う薪は火持ちが良い、長め・太めの広葉樹を選びたいのですが、ストーブによっては薪の投入口が狭かったり、太い薪は1本しか入らなかったり、長い薪が入らなかったりと薪の大きさを選ぶ必要があります。
薪屋さんで薪を買うと、太割りだったり長さが45cmあったり、なかなかゴツい薪が多いんですよね
ホンマの時計型薪ストーブは投入口も大きく、それでも入らない極太薪は天板を開けて入れることもできるので、売られている薪で入らないものはほぼないと言えるでしょう。
そんなこと言っちゃって大丈夫?
今までもビックリするほど太い薪があったけど、入らないものはなかったから大丈夫だよ
煙突が太い
他の薪ストーブに比べて、ホンマの時計型薪ストーブの煙突は太く作られています。
ストーブ名 | 煙突径 |
---|---|
フロンティアストーブ | 60mm |
Gストーブ | 63mm |
オージーピッグ | 75mm |
時計型ストーブ | 106mm |
煙突が太いと、煙や気流の流れがスムーズになり、燃焼効率が上がります。
燃焼効率が上がると不完全燃焼が抑えられ、一酸化炭素発生率が下がる効果も。
薪のくべ方や燃え方によっては一酸化炭素が発生するので、必ず一酸化炭素チェッカーを使ってくださいね
煙突径が太いので煤(すす)も詰まりにくく、掃除がしやすいのも特徴です。
ホンマの時計型薪ストーブのメリットとデメリット
それでは、ホンマの時計型薪ストーブのメリットとデメリットを、実際に使っているユーザー視点でお伝えしていきます。
前項の特徴と被る部分もありますが、比較検討の材料にしてもらえたら嬉しいです。
メリットは5つ
私が実際にホンマの薪ストーブを使ってみて、メリットだと感じる点は5つあります。
1つずつ解説していきますね。
コストパフォーマンスの高さ
前項の「特徴」でもお伝えしましたが、ホンマの時計型薪ストーブの安さは他の競合商品と比べ、群を抜いたコスパの高さがメリットといえます。
ただ安いだけではメリットにはならないのですが、次のようなメリットが安さの中で実現されています。
- 薄い鉄板(ブリキ)だけでなく、ステンレス製もある
- 軽くて頑丈
- 耐久性があるので、長く使うことができる
私はステンレス製の時計型ストーブを2014年の冬から毎年使っていますが、何の申し分もなくまだまだ現役選手です。
煙突付きのセットと追加の煙突数本を含めて2万円以下で丸9年使えているというのは、最高のコスパではないでしょうか。
ステンレスで錆びにくい
ホンマの時計型薪ストーブは、鉄板(ブリキ)製とステンレス製の2種類があります。
鉄板製の方がコストを抑えられますが、おすすめはステンレス。錆びにくく長持ちするのでコスパがよいです。
鉄板製は、どうしても鉄の特性で使っているうちに赤サビが出てしまうんですよね
対してステンレス製は、炎による酸化で変色はするものの錆びることはありません。
錆びて鉄がボロボロになり、穴が開いてしまうようなことがないので、長く使うことができるんですね。
投入口が大きいので太割りの薪が入る
これも特徴の項でお伝えしましたが、薪の投入口が大きいので太い薪を入れることができます。
しかもストーブ内がとても広いため、太割りの薪でも2本は入ります。
太割りってどのくらい?というと、下の写真くらい。実際の我が家の冬キャンプでの写真で、薪はキャンプ場近くの薪屋さんで購入したものです。
太い広葉樹を4つ割りにしてあるのですが、通常の6~8等分よりもかなり太いです。
しかも、しっかり乾燥されているので、ガンガン燃えてくれます
この太さでもストーブの中に2本は入ります。6等分の薪なら3本は余裕です。
長い薪が入る(45cmもOK)
ホンマの時計型薪ストーブは長さが60cmあるので、45cmの長い薪でも楽々入ります。
キャンプ場の薪は30cmや40cmが多いのですが、薪屋さんで薪ストーブ用の薪を買うと45cmという長めの薪があるんです。
この長い薪も余裕をもって入れられるので、燃焼効率が落ちることなく燃やすことができます。
煙突が太いので煤が詰まりにくい
針葉樹を使ったり、ストーブ内温度を早めに上げて上昇気流を作り煙突から外へ出さないと、煙突内に煤が溜まってしまう現象が…。
煙突が細いほど煤が詰まりやすくなります。
先日のキャンプ中、薪ストーブの煙が逆流してきたので何事?と思ったら煙突のスパークアレスタが煤が詰まっていたのが原因っぽい。火の粉飛散低減のために針金を巻いてつっこんであったんだけど密度が高すぎたか。意外と煤は詰まる。
— YUPPE (@YUPPE1) December 11, 2022
今回のキャンプでは、薪ストーブの煙突が煤などで詰まるという事態が発生
— 4492△Toyo (@4492T) January 27, 2023
帰宅後に煙突や本体の洗浄を
いつもは、ちょっと灰がついている程度だけど、今回は、どろっどろ
また耐熱ガラスも割れたので交換
次回から焚べてもなかなか燃えない薪は、無理に燃やさないようにしよっと#キャンプ#薪ストーブ pic.twitter.com/SYgXwPSNaj
ホンマの時計型ストーブの煙突は、他のメーカーの煙突と比べて断トツに太いのが特徴。
広葉樹を適切に燃焼させれば、すぐに煤が詰まるということはありません。
1シーズンに1回くらい、ささっと煤を取るくらいです
ちゃんとメンテナンスしなよ
デメリットは2つ
実際に使ってみてメリットばかり感じるのですが、もちろんデメリットもあります。私が感じたデメリットは以下の3つです。
サイズが大きくかさばる
メリットでお伝えしたように太くて長い薪が入るということは、ストーブ本体のサイズが大きいということになります。
車載時には、ある程度スペースが必要になるので注意です。
専用収納バッグに入れたサイズ
(約)幅550 × 奥行400 × 高さ400mm
スタイリッシュではない
正直に言って、他の薪ストーブのようなスタイリッシュさはありません。
ぼてっとした振り子時計型で、脚も短く煙突も太く、おしゃれとは言えない見た目…。
決してdisってるわけではないし、ずっと見ていると何だか可愛らしく見えてきます
おしゃれキャンプがしたい!野暮ったいのは嫌!という人には向かないデザインといえるでしょう。
ホンマの時計型薪ストーブ火入れ式(レビュー)
それでは、2014年に薪ストーブを購入して、自宅の庭で火入れ式を行った時の様子をレビューを交えてお伝えします。
本体の状態と収納
ステンレス製時計型薪ストーブ本体と煙突のセット、そして収納袋を購入しました。
2014年当時の収納袋は現行のものと違っていて、当時の収納袋の方が大きいです。
セットの煙突だけでは足りないので煙突を買い足したのですが、買い足した分も含めてすべて収納袋に入りました。
ストーブの中にも煙突が入っています。
煙突に小さな傷がたくさんついている
というクチコミを複数見かけたので、煙突を見てみたら…小さな傷が無数にありました。
この傷、新品で未使用の状態で見ると「あー…」と思うかもしれませんが、いちど薪ストーブに火を入れてしまえば、煙突の色が変わって(変色の様子はのちほど)傷が目立たなくなるので、まったく気になりません。
いざ、薪ストーブに火入れ
ストーブを庭に設置しました。
レンガを四つ角に置いてその上にBBQ用の鉄板を載せました。
火が入ると地面が熱くなってくるので、実際にキャンプで使う時はもっと底上げをして、さらに断熱シートなどを敷く必要があります。
私はUNIFLAME(ユニフレーム)の「フィールドラック」の上に薪ストーブを置いています。
私が使っているのはステンレス色ですが、現行モデルは「ブラック」のみのようですね。
キャンプで薪ストーブを使う時は必ずお座敷スタイルなので、フロアシートが傷まないように、フィールドラックの下には「スパッタシート カーボンフェルト」を敷いて断熱しています。少々お値段は張りますが、厚手のフェルト生地で軽くておすすめですよ。
さて、それでは火入れをしていきます。ピカピカのステンレスもこれで見納めとなるので、ちょっと寂しい…。
新聞紙→細割薪→中割薪→太割薪へと順番にくべていきましたが、燃焼も問題なし。
あっという間に火がついて、きれいに燃えてくれています。
火を入れてからほどなくして、煙突から煙が出てきました。
煙突の継ぎ目から煙の漏れもなく、火の粉も飛ばす(灰は出てきてましたが)、問題ありません。
だんだん天板が琥珀色になってきました。
無数についていた煙突の細かい傷も、煙突が焼けて琥珀色になってしまうと全然気にならなくなりますので、ご安心ください^ ^
天板の色も変わってストーブ全体の温度が上がったところで、熱がもったいないので「けんちん汁」を作ることにしました。
我が家のワンコたちも家から出てきてストーブで暖まってました(笑)
背中暖かそう。
「ふう(名前)」が生まれる前にいたお兄ちゃんたちだね
ホンマの時計型薪ストーブの威力
我が家は2018年まで2ルームテントと大型スクリーンタープの連結で、テントとしては相当広い空間でした(ミニバン2台分くらい)。
2019年からはノルディスクのアスガルド19.6になり、こちらもかなり大型で天井も高いテントですが、薪ストーブをつけると、外気は0℃以下でもテントの中は20℃以上をキープできます。
本当に暖かくて快適です
ちなみに、北軽井沢で-13℃でもテントの中(薪ストーブから対角線の1番遠いところ)は常時20℃以上、ちょっと多めに薪をくべると25℃くらいになって長袖Tシャツを腕まくりするくらいになってしまいます。
テント内で薪ストーブを使う時は、一酸化炭素チェッカーを忘れずに。
ホンマの時計型薪ストーブまとめ
ここまで、ホンマ製作所のステンレス製時計型薪ストーブについて、ユーザーの視点から解説・レビューしてきました。
スタイリッシュさには欠けますが、軽くて丈夫でコスパ最強のキャンプ用薪ストーブと断言します。
また大きなこと言った…
薪ストーブ初心者さんにもベテランさんにもおすすめなので、ぜひ比較検討アイテムのひとつに入れていただけたらと思います。