狂犬病予防接種を受ける時期や料金は?忘れたらどうなる?

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毎年4月~6月は、狂犬病予防接種期間です。

3月ごろにお住いの市区町村から、狂犬病予防接種についてのお知らせが送られてきます。

狂犬病予防接種は【義務】ですので、必ず期間内に動物病院や集合注射会場で接種しましょう。

 

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狂犬病とは、どういう病気なのか

狂犬病は、最強の人獣共通感染症(ヒトと動物両方に感染する病気)で、ほとんどの哺乳類へ感染します。

発症するとほぼ100%死亡する、非常に恐ろしい感染症です。

日本を含む一部の地域を除き、全世界で発生しているため、発生国へ旅行する時は注意が必要です。

 

参考:狂犬病洗浄(発症ゼロ)地域

日本、台湾、グアム、ハワイ諸島、スウェーデン、ノルウェー、アイスランド、

アイルランド、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド

 

日本では、ヒトは1956年(昭和31年)を最後に、動物は1957年(昭和32年)を最後に、発生例はありません。

ただし、旅行先の海外で犬に咬まれて帰国後に発症した例が2例あります。

  • 1970年(昭和45年)ネパールからの帰国者
  • 2006年(平成18年)フィリピンからの帰国者

 

わりと近年に、海外で犬に咬まれ感染し、日本に帰国後発症した例がありますので、海外は本当に要注意です。

本日2020年5月22日、フィリピンからの来日者が狂犬病を発症したというニュースが出ました。

 

 

狂犬病を発症した方は、2月にフィリピンから来日したとのこと。

そして5月半ば過ぎの今、3ヶ月の潜伏期間を経て発症となりました。

上のリンク先のニュース記事にもあるように、水を怖がる(恐水症)という典型的な狂犬病の症状が出ています。

ICU(集中治療室)に入院しているとのことですが、狂犬病の致死率は100%なので、残念ながらとても苦しい数日間を過ごすことになってしまうでしょう…。

 

日本だけでなく、海外の狂犬病洗浄地域でも狂犬病発症例(国外で感染→入国後に発症)があります。

2019年2月に、フィリンピンへ旅行中のノルウェー人女性が子犬に咬まれ、帰国後に狂犬病を発症し、5月6日に亡くなったそうです。
狂犬病洗浄地域(発症ゼロ)のノルウェーで狂犬病の死者が出たのは約200年ぶりとのことです。

 

感染経路は、狂犬病に感染している犬に咬まれ、傷口から病原菌(狂犬病ウイルス)が体内に入ることです。

ヒトも動物も、感染してもすぐには発症せず、潜伏期は1週間~数ヶ月あります。

これだけ潜伏期間が長い理由は、傷口から侵入したウイルスは近くの神経を伝って脳に向かって移動するのですが、ウイルスの進行スピードは1日に8mm~22mmとゆっくりだからです。

海外で感染して帰国後に発症した人も、この潜伏期があったために、現地ではなく帰国後の発症だったというわけです。

ただし、頭部の近くを咬まれると潜伏期間は短くなります。

 

発症すると、人も動物も

  • 多量の唾液を流す
  • 狂騒状態(=狂ったように大きく騒ぐさま。狂乱。狂ったような)になる
  • ところかまわず咬みつく
  • 水を見ると首の筋肉が痙攣する(恐水症)
  • 冷たい風が当たると首の筋肉が痙攣する(恐風症)
  • 麻痺、全身痙攣
  • のちに呼吸障害を起こし、発症後10日以内に死亡

 

なお、今のところ治療法はありません

発症すればほぼ100%死亡する、とても恐ろしい病気です。

 

ですが、海外等で犬に咬まれて感染した可能性がある場合には、【発症前(潜伏期間中)】に「暴露後ワクチン」(発症を抑えるためのワクチン)を90日の間に6回皮下注射することで、症状を抑えることができるので、犬に咬まれたら直ちに医療機関を受診してください。

 

狂犬病予防接種を受けないと罰則はあるの?

【狂犬病予防法】により、狂犬病予防接種は義務づけられています。

 

狂犬病予防法 第五条

犬の所有者(所有者以外の者が管理する場合には、その者。以下同じ。)は、その犬について、厚生労働省令の定めるところにより、狂犬病の予防注射を毎年一回受けさせなければならない

2.市町村長は、政令の定めるところにより、前項の予防注射を受けた犬の所有者に注射済票を交付しなければならない。

3.犬の所有者は、前項の注射済票をその犬に着けておかなければならない

 

有料ドッグランやペットと泊まれる宿、初めて行くトリミングサロンなどで、ワクチンの証明書と狂犬病の注射済票の提示を求められることが多いです。

狂犬病の予防接種を受けないと、罰則もあります。

 

狂犬病予防法 第二十七条

次の各号の一に該当する者は二十万円以下の罰金に処する。

1.第四条の規定に違反して犬(第二条第二項の規定により準用した場合における動物を含む。以下この条において同じ。)の登録の申請をせず、鑑札を犬に着けず、又は届出をしなかった者。

2.第五条の規定に違反して犬に予防注射を受けさせず、又は注射済票を着けなかった者(以下略)

 

また、多頭飼いで適切に飼育していない悪質なケースではありますが、逮捕の事例もあります。

2018年2月の事件です。

犬放し飼いで30匹に予防注射怠る 73歳男逮捕(産経新聞)

 

狂犬病予防接種を受ける時期、料金は?どこで受けるの?

3月に入ると、お住まいの市区町村から狂犬病予防接種のお知らせが郵送されます。

 

予防接種を受ける時期、場所

狂犬病の予防接種期間は毎年4月~6月の3ヶ月間です。

この期間内に、動物病院または集合注射会場(お知らせに日時と場所が書かれています)で、摂取するようにしてください。

接種時には、狂犬病予防接種のお知らせに同封されている「ハガキ」を必ず持参しましょう。

ハガキに記載されている問診票は自宅で〇をつけていきましょうね。

 

予防接種の料金

料金は、お住まいの地域や各動物病院により異なりますが、おおむね3,000円~4,000円くらいで接種できます。

集合注射会場での接種の場合は3,000円前後と、動物病院で接種するよりも少し安いです。

動物病院・集合注射会場どちらも、接種料金と別に注射済票の発行に550円(一律)がかかります。

 

行きつけの動物病院と集団注射会場(集団接種)、どっちで受けるのがいいの?

どちらもメリットとデメリットがありますので、どちらが飼い主さんや愛犬に合っているのかを考慮して、選んでください。

 

動物病院のメリット・デメリット

【メリット】

  • 犬の健康チェックをして貰える(体重測定や触診をして貰える)
  • 診察室で個別に摂取できるので、落ち着いて受けられる
  • 飼い主さんの都合で、予約なしで行ける(予約制の病院もありますが)

 

【デメリット】

  • 病院によって料金がまちまち
  • 注射後「注射済」を病院で貰い、それを市役所等へ持参して注射済を受け取らなければならない

(自治体によって、病院で「注射済」をもらえる場合もあるので、手続きが分からない場合は病院に確認しましょう)

 

集団注射会場(集団接種)のメリット・デメリット

【メリット】

  • 動物病院で接種するよりも料金が安いことが多い
  • その場で注射済票を発行してもらえるので、市役所等へ申請に行く必要がない

 

【デメリット】

  • 日程が決められているので、自分の都合を調整する必要がある
  • 沢山の犬や人が集まるので、慣れていないと興奮して吠えたりケンカしてしまう可能性がある

 

狂犬病予防接種にあたっての注意点。副作用はあるの?

人間もそうですが、予防接種というのは毒性を弱めた病原体の製剤(ワクチン)を体内に入れるため、副作用が起こる場合があります。

接種前後は、ワンちゃんの体調に変化がないか、注意深く見てください。

 

注射前の注意点

  • 1ヶ月以内にワクチンを接種していないか(必ずワクチンと1ヶ月以上期間を開けてください)
  • 病気療養中、妊娠中ではないか
  • 食欲不振、体調不良、元気がない、下痢をしているなど、いつもと違う点はないか

 

「狂犬病予防接種猶予証明書」

心臓病・がん・免疫の病気などをはじめ、病気治療・療養中の場合、または、過去に予防接種で副作用が出てしまった場合、薬のアレルギーがある場合など、獣医師が注射を猶予する必要がある(注射しない方がよい、するべきでない)と判断した場合には、狂犬病予防接種を「猶予」することができます(「免除」ではありません)。

 

獣医師が発行する狂犬病予防接種猶予証明書」を市区町村の窓口へ提出することにより、狂犬病予防接種が1年間猶予」されます

 

注射後の注意点

  • 接種当日は、激しい運動をさせない
  • 食欲不振、下痢、元気がないなど体調不良がないか
  • 数日間はシャンプーを控える

 

1歳未満の子犬、高齢犬は副作用が出やすくアナフィラキシーショックを起こすこともありますので、特に注意してあげてください。

健康な犬でも油断は禁物です。

注射後、最低でも1時間はそばにいて、体調の変化がないか観察しましょう。

 

期間内に接種するのを忘れた!!

気が付いたら6月が終わっていて、狂犬病予防接種期間が過ぎていた!

どうしよう!!!

 

大丈夫です。

期間を過ぎても動物病院で接種できます。

なるべく早く接種しましょう。

 

故意に接種をしない場合には20万円以下の罰金を科せられることもありますが、忘れていただけで接種する意思がある場合には、罰金はありません

(ただし「狂犬病予防法違反」ではあるので、早めに接種しましょう)

 

まとめ

日本では60年以上狂犬病の発生はありませんが(海外で感染し、日本へ帰国後に発症したものは2例ありますが)、狂犬病予防接種は人と大切な愛犬の命を守るために法律で定められた「義務」ですので、1年に1回、決められた期間に必ず接種するようにしましょう。

 

 

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