キャンプは自然相手なので、過ごしやすい晴れの日ばかりではありません。雨の日もあれば、強風が吹くこともあります。冬には雪が降ることだってあるわけです。
そんな天候の変化に対応できるテントを持っておくと安心ですよね。
私は1年を通して小川キャンパル(ogawa)の「ティエラ 5-EX」でキャンプをしています。雨の日も、強風の日も、雪の日もキャンプをしました。
その経験から「ティエラ 5-EX」はどんな天候でも快適に過ごせるテントだと確信しているので、その良さをそれぞれの天候ごとに分けてご紹介していきます。
まずは天候によるテントのお悩みを洗い出し!
雨の日、強風の日、暑い日、寒い日、雪の日…キャンプはいつも過ごしやすい天候というわけではありません。
出発前から大雨や強風、大雪だとわかっていればキャンセルすることもできますが、キャンプ中にいきなり天候が変わってしまうこともありますよね。
でも、それが自然の中で過ごすということ。
天候が悪い時のテントのお悩みってどんなものがあるでしょうか。
- 大雨の日にテントの屋根から雨漏り
- 大雨でテントの床から浸水
- 強風でポールが曲がる・折れる、テントが倒壊する
- 強風でテントが飛ばされそうになる
- 夏のテントの中が暑すぎる
- 冬の隙間風が寒い!
- 夏の朝や冬のテント内外の気温差で結露がすごい
ざっと挙げてこんな悩みがあるかと思います。
どれもこれも体験するとキャンプが嫌いになる、トラウマになるようなものだったりもします。特に強風でテント倒壊なんて、本当にトラウマになりますよね。。。
「ティエラ 5-EX」はとっても高スペックな2ルームテント
小川(ogawa)のテントのフラッグシップモデル「ティエラ 5-EX」。
「EX」は「エクセレント(excellent)」の頭文字の2つを取ったものです。「5人用テントのエクセレントモデル」という意味ですね^ ^
エクセレントというだけあって、小川のテントの中では最上級レベルのスペックです。
出典:キャンパルジャパン
こちらが我が家の「ティエラ 5-EX」です。
この写真では一張りだけですが、レクタタープやシェルターと一緒に設営することがほとんどです。
出典:キャンパルジャパン
- 重量:幕体 約14.2kg ポール 約6.5kg
- 素材:
・フライ ポリエステル210d(耐水圧1,800mm)
・内幕 ポリエステルリップストップ
・グランドシート PVC(耐水圧10,000mm以上)
・ポール 6061アルミ合金 - パッキング:76 × 40 × 40cm
- カラー:ブラウン × サンド × レッド
- 付属品:ライナーシート、セルフスタンディングテープ、張り出しポール、スチールピン、張り綱、金づち、収納袋
- ハイスペックな生地・フレームを使用し、換気機能など快適装備を施したエクセレントモデル
- 前・後面フラップ:前・後面出入り口には大型メッシュパネルとフラップを装備。フラップ下部には途中巻止め式の空気取り入れ機能を装備。
- 両側面の出入口:出入口にはアウトサイドメッシュパネルを装備。日差しをカットし、虫の侵入を防ぎます。
- 張り綱:側面6ヵ所にY字形の張り綱を装備。風に対する強度を高めました。
- フライシートには厚手のポリエステル210dを使用し、耐候性、遮光性、耐久性など高い性能を誇ります。
- グランドシートには、完全防水で安心なPVC(耐水圧10,000mm以上)を使用。
なぜ「ティエラ 5-EX」は雨にも風にも暑さにも雪にも強いのか
さて、「ティエラ 5-EX」(以下「ティエラ」)のスペックを踏まえて、【なぜティエラが悪天候に強いのか】をお伝えしていきたいと思います。
ティエラは雨や結露に強い!
今までキャンプをしてきた中で、雨の日もたくさんありました(むしろ最近は雨撤収が多くて悲しい…)。
無風の朝(特に夏)の「夜露」、そして冬の外気とテント内の温度差で起こる「結露」は、雨以上に幕にしみ込んできます。
でも「ティエラ」は雨漏りもせず、夜露や結露があってもテント内が快適に過ごせるんです。
ティエラが雨に強い理由① フライシートが厚手の「ポリエステル210d」
テントの生地が厚ければ厚いほど、雨(水)は通りにくいですよね。
フライシートの生地の厚さは「ポリエステル75d」が一般的です。
でも「ティエラ」は「ポリエステル210d」。
触って比べてみるとよくわかるのですが、「75d」と「210d」では厚さが全然違います。
また、生地の外側には撥水加工が施してあるので、雨を球状にして弾きます。
この「撥水」で、より雨漏りがなくなっているのだと思います^ ^
こちらのブログで雨の日の撥水の様子を書かれているので、参考にしてください。
ティエラが雨に強い理由② ライナーシートで雨をシャットアウト
「ティエラ」には「ライナーシート」という付属品があります。
フライシートの内側に取り付けることで、万一フライシートが雨漏りをしても雨垂れを防ぐというものです。
下の写真の黄色く囲った部分に「ライナーシート」が取り付けられています。
出典:キャンパルジャパン
ただ、よほど大きなバケツをひっくり返したような「どしゃ降り」や凄まじい結露でもない限りはライナーシートが濡れることはほぼありません^ ^
ティエラは浸水に強い!
上から降ってくる雨は防げても、大雨で地面が水浸しになって、テント内(フライシート内)に流れ込んでくることもあります。
間違っても窪みにテントを建ててはいけませんが、ほんの少しの斜面でも水は地面を流れてきますので、寝床となる「インナーテント」内には絶対に水が入ってこないでほしいですよね。
ティエラが浸水に強い理由
前述のスペックのところにも書いていますが、ティエラのインナーテントのグランドシート(床)は「PVC(ポリ塩化ビニル)」が使われています。
このPVC、たとえば農業のビニールハウスにも使われていることを考えれば、水を通さないというのは納得だと思います。
あと、水から守るために電気コードなどにも使われていますね^ ^
スペックには「耐水圧10,000mm以上」と書かれていますが、実質「完全防水」です。
いくらインナーテントの下が湖状態でも浸水の心配はありません(劣化や破損等による破れや擦り切れによる浸水は別ですよ^ ^;)。
ちなみに一般的なグランドシートは「ポリエステル210d」です。
あれ????ティエラのフライシートって…(ポリエステル210dですよ)。
これだけでもティエラの幕体のスペックの高さがお分かりいただけると思います^ ^
ティエラは強風に強い!
キャンプをしている中で、1番怖いのは「風」だと思っています。
テントの倒壊で1番多い原因は「強風」なので…。
ティエラは風にも強いとユーザーとして自負していますが、ただ「絶対」ではありません。
もちろん暴風・爆風レベルになれば、いくら風に強いティエラといっても、太刀打ちができないこともあります。
ここでの「強風に強い」は、「他のテントに比べて」という趣旨をご理解いただければと思います。
ティエラが強風に強い理由① ポールとフライシートの仕組み
フライシートにポールを通して、幕とポールを一緒に立ち上げるテントも多い中(この方が設営は早いです)、ティエラはちょっと大変です。
まず、地面に「セルフスタンディングテープ」を置き、ポールを差し込みながら立てます。
(下の写真は「ティエラワイド2」のポールですが、ほぼ同じ仕組みです)
出典:トレジャーファクトリー
で、大きくて重たいフライシートを上から被せます。
その建て方のどこが風に強いのかという話なのですが…
- セルフスタンディングテープもペグダウン(ペグを地面に打ち込むこと)する
- ポールは10箇所もセルフスタンディングテープに固定するので、たとえ1本抜けても致命傷にならない
- フライシートをポールの上からかぶせて全てのポールとマジックテープで固定、フライシートの裾10箇所はセルフスタンディングテープに固定するので、フライシートとポールがばらけたり、横倒しになることがない
- 太い張り綱が6本付属されていて、更に増やすこともできるので、しっかりと張り綱をすることで強風に耐えられる
- スカート(泥除け)をペグダウンできるので隙間風が入りにくく、テントが下から煽られる心配がほとんどない。
セルフスタンディングテープを地面に固定することで、テントの横倒しが防げます。地面にガッチリ打ち込んであれば、テントがコロンと倒れる心配がありません。
ポールはセルフスタンディングテープに固定するのですが、その本数10本。
そしてポールの上からフライシートをかぶせるため、強風を受けてテントが変形し、その影響でポールがセルフスタンディングテープから1,2本外れたとしても、フライシートが外側から押さえているので大事には至りません。
また、ポールは適度に(つなぎ目などで)「しなって」くれるので、よほど台風級の暴風でなければ、折れたり曲がったりすることも少ないです(全く無いわけではありませんよ)。
ポールに大きな風の負荷が掛からないように、張り綱でフライシートが風に押されて内側へ食い込まないように対策することも効果的ですよ。
フライシートは、ポール・セルフスタンディングテープ・地面に固定します。
固定箇所がたくさんあるので(そのかわり設営に時間がかかりますが…^ ^;)、フライシートだけ飛ばされる・煽られる心配はあまりありません。
裾部分に「スカート」と呼ばれる泥除けがあります。下の写真の赤丸部分です。
この「スカート」もペグで地面に固定できるので、テントの下(足元部分)から風がテント内に入ってくることがほぼないんです^ ^
テントは風を受ける面が大きい分、下から煽られると一気に持ち上がったり倒壊したり横倒しになったりします(タープも同じです)ので、下から風がテント内に入らないのはありがたいです。
あと、この「スカート」、冬にも大活躍します(後述します)^ ^
ティエラには張り綱が6本付属されています。
この張り綱、他のメーカーの張り綱よりも少し太めでしっかりしています。
この6本のロープでも強風に耐えられるのですが、テントの前後に2箇所ずつロープを追加することができますので、合計10本の張り綱で強風・暴風に備えられます。
さらに、ダブルペグにしたりロープを2本にすることで、よりしっかりとテントを張ることができますよ。
こちらの記事も参考にしてくださいね。
>設営時に無風でも強風に備えて張り綱はしっかり張るべきと断言する理由
ティエラは夏の暑さに強い!
夏の暑い昼間は、テントの中はまるで蒸し風呂状態。
ティエラには「蒸し風呂状態」にしない工夫がたくさんあります。
ティエラが夏の暑さに強い理由① 窓(メッシュパネル)の多さ
暑さを緩和するためには、中の暑い空気を外に出して、風の通りを良くすることが大切です。
そのために必要なのが「窓」。
風が全方向へ抜けていくことが望ましいですよね。
この写真はインナーテントを取り付けていない状態ですが、前後左右全てが大開口のメッシュになるので通気性抜群です。
出典:キャンパルジャパン
そして、もちろんインナーテントも4面すべてメッシュパネルです(この写真では2面しか写っていませんんが、残りの2面も同様です)。
インナーテントが4面メッシュパネルというのは、夏の暑い時期にはありがたいですよね(私は夏でもインナーテントの中で昼寝してます)。
出典:キャンパルジャパン
ティエラが夏の暑さに強い理由② 遮光性のフライシート
フライシートの濃い色(ブラウン)の部分、ただ単に「デザイン」として色分けされているだけではないのです。
この「ブラウン」の部分は【遮光性】なんです。
遮光性の幕は太陽の熱や光を遮断してくれるので、テント内の温度が上がりにくいんですよ。
私が使っている小川の「レクタタープ」もティエラと同じようにブラウンの部分が遮光性なので、下にいるだけでタープの外よりも断然涼しいんです^ ^
ティエラは冬に強い!
次は、冬キャンプでのティエラのタフさについて、です。
降り積もれば重さもある雪、ちょっと厄介ではありますが、ティエラなら問題ありません^ ^
冬にキャンプ!?と言わずに、やってみると楽しいですよ♪
冬キャンプに必須のおすすめストーブはこちらの記事で詳しく紹介しています。
>冬こそキャンプ!テント泊にホンマ製作所の薪ストーブを私がおすすめする理由
ティエラが冬に強い理由①
雨の項目でもお伝えしましたが、厚手のポリエステル210dで撥水加工も施してあるため、たとえ水分を多く含んだベタ雪でも屋根の曲線に沿ってスーッと滑り落ちてくれます。
内側からポールに持ち上げられるようにフライシートがピンと張られているので、雪の重みで屋根が沈み込むこともありませんよ。
ティエラが冬に強い理由② 雪が積もれば隙間がなくなる
泥除けの役目のスカートですが、雪のときでも活躍してくれます。
スカートは地面に平行になっているので、上から降り積もる雪は中に侵入してきません。
また、スカートの上に雪が積もると、地面とスカートとの隙間が全くなくなるので、テント内が暖かく保てます^ ^
「ティエラ 5-EX」は悪天候に強いタフな2ルームテント
小川(ogawa)のテントの中でトップレベルのハイスペックを誇る「ティエラ 5-EX」。季節を問わず、快適に過ごすことが出来るように設計されています。
他のテントよりも設営が多少大変だったりもしますが、その手間に勝る快適性と安心感は何にも代えられません。
大型幕・2ルームテントを検討されている方、全天候に耐えられるタフなテントをお探しの方、小川の高級幕に興味がある方(笑)、ぜひぜひ「ティエラ 5-EX」をご検討材料の中に入れていただければ、愛用者としては嬉しい限りです^ ^
価格はちょっと高めですが、お値段以上の価値があるので、本当におすすめです。
2018年に「ティエラ 5-EX」のスペックを超える「ティエララルゴ」が発売されたので、2つのテントを比較レビューしました(ラルゴは持っていませんが^ ^;)。