冬キャンプで薪ストーブを使うなら一酸化炭素チェッカーで対策を
冬キャンプの醍醐味と言えば、何といっても薪ストーブですよね。ストーブの小窓から見える炎の揺らぎは何ともいえない情緒があります。
でも…心配ですよね、一酸化炭素中毒。
2020年の夏、テント内の一酸化炭素中毒の事故がありました。
>> テントで炭、家族4人搬送 北海道、CO中毒か (産経ニュース)
この事故は薪ストーブではなく、テント内で炭を熾したことによるものですが、薪ストーブも一酸化炭素中毒の危険性はあります。
そのリスクも覚悟して薪ストーブを使わなければいけませんが、「一酸化炭素チェッカー(警報機)」を使って一酸化炭素量を常時測定することで、中毒事故が起こらないようにしましょう。
この記事でご紹介するのは、DODの「一酸化炭素チェッカー2」です。
残念ながら販売終了となってしまいましたが、同じような商品が販売されています。
薪ストーブによる一酸化炭素中毒の原因とは
薪ストーブは正しく使用して薪が完全燃焼すれば、そんなに一酸化炭素中毒に怯える必要はありません。
ただし「正しく使用して」「薪が完全燃焼すれば」の話ですので、リスクがないわけではないことは理解しておいてください。
一酸化炭素が発生する原因その① 間違った使い方
どんな物でも同じですが、正しく使用しないと危険が伴います。
テント内で使用する薪ストーブにおいての「正しい使用方法」についてのチェック項目としては、ざっくりと下記のようなものです。
- ストーブ本体は水平が保たれているか
- 煙突のつなぎ目に隙間はないか
- 煙突の筒の中は煤で汚れていないか(詰まりの原因になります)
ようするに、煙が本体や煙突・煙筒の隙間から漏れ出ないかが重要なんですね。
理由は、不完全燃焼や燃焼温度が低いことにより、その煙の中に一酸化炭素が含まれている可能性があるからです。
一酸化炭素が発生する原因その② 薪が不完全燃焼
薪は完全燃焼すると一酸化炭素はほぼ発生しません(全くないというわけではないです)。
ですが、不完全燃焼している場合は一酸化炭素が発生します。
この不完全燃焼が原因で一酸化炭素が発生し、本体や煙筒から漏れ出てテント内に充満し、一酸化炭素中毒になってしまうんですね。
薪の不完全燃焼を防ぐためには、下記の3つが重要になります。
- 薪ストーブに合った太さ・長さの薪を使う
- 完全乾燥している薪を使う
- 薪をくべるタイミングを見計らう
もっとも「ありがち」なのは、薪をくべたり燃焼の様子を見るために薪の投入口(窓)を開ける時です
窓から薪ストーブの中を覗いたら、不完全燃焼で炎が消えかかっている…。
急いで窓(投入口)を開けると、モクモクの煙が窓からたくさん出てきます。
これが一酸化炭素を含んだ煙です。不完全燃焼させないためにも、先ほどの3つのポイント
- 薪ストーブに合った太さ・長さの薪を使う
- 完全乾燥している薪を使う
- 薪をくべるタイミングを見計らう
を徹底しましょう。
テントの中は大丈夫?一酸化炭素チェッカー(警報機)がお守りになる
当たり前ですが、一酸化炭素は目に見えないもの。
臭いはしないけど本当にテントの中は大丈夫かな…寝てる間にもしものことがあったら…など、心配ですよね。
そんな冬キャンプの心強いお守りが「一酸化炭素チェッカー(警報機)」です。
テント内の一酸化炭素濃度を常に計測できれば、そして濃度が高くなってしまった時に音で知らせてくれたら安心ですよね。
そこで私がおすすめするのが、アウトドアメーカー「DOD(ドッペルギャンガー)」の「一酸化炭素チェッカー2(販売終了)」です。
電池式で小型、常時計測出来て、一酸化炭素濃度が高くなるとアラームが鳴る優れものです。
一酸化炭素チェッカー2のスペック
サイズ | (約)W46×H72×D15mm |
総重量 | (約)50g |
材質 | プラスチック、アルミニウム |
電源 | (電池)CR2032×2個 |
付属品 | 取扱説明書タグ |
その他の特徴 | 動作温度 : -5℃~50℃ 動作湿度 : 15~90%RH 測定範囲 : 0~999ppm 長期安定性: 5%以内/年 再現性 : ±2% 原産国 :中国(センサーは日本製) |
DOD(FORENSICS製)一酸化炭素チェッカーレビュー
段ボール箱素材の外箱表面にステッカーが貼ってあるだけの簡易的な見た目です。
フタを開けてみると、外箱に対して小さな本体。精密機械なので、本体に衝撃が加わらないように過剰包装になっているようです。
こちらが表面です。
「CO gas alarm」と囲ってある液晶画面?のところに、一酸化炭素の計測値が表示されます。
そして裏面。真ん中より少し上にある、丸い銀色のメッシュ部分が一酸化炭素センサーです。
その下の大きな黒い丸(CLOSE⇔OPENと書かれているところ)が電池を入れるところ。
表面の下部にある電源ボタンを長押しすると、電源が入ります。
液晶画面に「CAL」と表示されれば、起動OK。「CAL」は計測中という意味で、計測できるまで約3分かかりますが、計測が始まると数字(計測値)が表示されます。
家の中で起動したので、当然ですが「ゼロ」ですね^ ^
数値が高くなると、最下部のピンクに見えている所が赤く点滅して、アラーム(音)でも教えてくれます。
薪ストーブを焚いている間は電源をオンにしっぱなしにしておくと安心ですよ。
上に溜まるなら、下の方にいれば問題ないんじゃないの?
空気の対流で下りてきたり、一酸化炭素量が増えれば下まで一酸化炭素で充満されるんだよ
ご紹介した「DODの一酸化炭素チェッカー2」は残念ながら販売終了となってしまいました。
性能的にもとてもよく似た、日本製センサー搭載の商品が販売中ですので、よろしければこちらをお手に取ってみてください。
正しく用心して、快適な薪ストーブキャンプを
冬キャンプの薪ストーブは正しく使い、正しく準備・用心すれば、実に快適で素晴らしいテント生活を送ることができます。
正しく準備して、正しく薪を燃焼させて、そして一酸化炭素チェッカーで用心する。
何の知識も準備もなく、安易に始めることが一番怖いです。
冬キャンプで薪ストーブを使う時は、ぜひ一酸化炭素チェッカーをお供にしてくださいね。
薪ストーブに関する記事も書いていますので、よろしければ読んでいってくださいね。